デイサービスの稼働率が伸び悩む5つの要因と改善のヒントとは?

近年、介護業界ではデイサービスの稼働率低下が深刻な課題となっています。「以前より利用者が集まらない」「空き枠が埋まらない」と感じている施設も少なくありません。その背景には、少子高齢化や制度変更だけでなく、家族の就労スタイルや情報収集方法の変化といった“見えにくい変化”が潜んでいます。本記事では、現場で見落とされがちな5つの要因をひも解きながら、収益改善につながるヒントを探ります。


1.利用者ニーズとサービスのミスマッチ


1-1.「選ばれる理由」が伝わっていない

利用者やその家族がデイサービスを選ぶ際、重視するのは「自分たちに合っているかどうか」です。しかし、施設側が一方的にサービス内容を伝えるだけでは、真のニーズとズレてしまうことも。実際には“機能訓練よりも人との交流”を求めていたり、“送迎の柔軟さ”を重視していたりと、個別の価値観に合致していないことが稼働率低下の一因になっています。


1-2.「変化への対応」が遅れている

家族構成や介護を担う人の属性は年々多様化しています。特に“働きながら親の介護をする”現役世代、いわゆるビジネスケアラーが増加する中、柔軟な対応や平日夕方以降の情報提供などが求められています。従来の利用者像にとらわれたままでは、新たな利用層の取り込みが難しくなっています。


2.情報発信力の不足


2-1.WebサイトやSNSが機能していない

今や多くの家族がスマートフォンで情報を収集する時代です。にもかかわらず、Webサイトが古いまま放置されていたり、SNS発信が止まっていたりする施設も珍しくありません。「情報が少ない=サービスが悪そう」と見なされてしまい、第一印象で敬遠されるケースも増えています。


2-2.差別化が見えない

近隣の他施設と比べて、どんな強みがあるのかが伝わらないままでは“選ばれる理由”になりません。サービス内容だけでなく、「どんな人がどんな風に関わってくれるのか」「どんな雰囲気で過ごせるのか」など、家族が安心できる情報の発信が必要です。


3.制度・仕組みの理解不足


3-1.「利用しづらい」と感じさせている

家族が「手続きが面倒」「制度が複雑」と感じてしまうと、利用のハードルは一気に上がります。特に初めて介護保険サービスに触れる家族にとっては、わかりやすい説明や導線が整っているかどうかが大きな分かれ目となります。


3-2.介護保険以外の選択肢が見えない

実費サービスや自費リハビリなど、介護保険外の提案がない場合、家族は「選択肢が狭い」と感じてしまいます。公的制度に加え、柔軟なプラン提案ができるかどうかも、今後の差別化ポイントです。


4.家族との関係性が築けていない


4-1.現役世代との接点が少ない

介護のキーパーソンが“働き盛り”であることを想定していない施設運営では、情報共有や相談のタイミングが合いません。結果として、「何をやっている施設なのか分からない」「もっと相談できたらいいのに」と感じられてしまい、信頼構築の機会を逃してしまいます。


4-2.家族の“心理的負担”に無関心

通所介護の利用は、利用者本人だけでなく家族の心理的な“負担軽減”にもつながります。にもかかわらず、「家族に寄り添う」視点を欠いた運営では、共感や紹介につながりにくく、結果的に稼働率にも影響します。


5.業界全体の発信不足


5-1.「施設に通う意味」が伝わっていない

利用者や家族が“そもそもデイサービスって何をするの?”と疑問を持っているケースも少なくありません。業界全体での情報発信が不足している今、個々の施設が「通所することで得られる価値」を丁寧に伝える必要があります。


5-2.「家族向けサポート」が打ち出されていない

“ビジネスケアラー”層に対し、「介護と仕事の両立支援」や「家族会議サポート」といった支援メニューを提示することで、他施設との差別化が可能です。現時点ではそこまで打ち出せている施設は少数であり、今後の可能性といえるでしょう。


まとめ

デイサービスの稼働率が低下する背景には、単なる人口減少や制度変更だけではなく、情報発信の弱さや家族との接点不足など、施設ごとに対応可能な改善余地が多く存在します。特に「現役世代が介護を担う」時代においては、家族視点での情報発信と関係構築がカギを握ります。

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